自信を持ってお客さまに価値を届けることができる営業へ
――まず、これまでのキャリアについて教えてください。
前職では、印刷機メーカーで法人営業をしていました。 2023年にラクスへ入社し、「楽楽勤怠」の営業を担当しました。2025年よりチームリーダーを担い、現在は「楽楽人事労務」の立ち上げに参画しています。現在はアシスタントマネージャー(以下、AM)として、営業組織の立ち上げや仕組みづくりに取り組んでいます。
――印刷機メーカーの営業から、ラクスへ転職したきっかけは何だったのでしょうか。
営業として経験を積む中で、お客さまの反応をより身近に感じながら、自分自身が自信を持って提案できる仕事がしたいという想いが次第に強くなったことが、転職を考えたきっかけです。また、これから伸びていく事業に携わりたいという気持ちもあり、クラウドサービス業界に興味を持つようになりました。
ラクスは、前職で「楽楽精算」を使っていたこともあり、もともと身近な会社でした。転職先を選ぶうえでは、長く働ける環境であることに加えて、今後のキャリアを広げられるかどうかも重視していました。
ラクスでは新しい事業や組織が生まれており、その中には、まだ組織が小さく、これから拡大していくフェーズの事業もあります。当時、私が入社することになった「楽楽勤怠」の営業組織も10人ほどでした。会社としての基盤がある一方で、新しい事業に関わりながらキャリアの幅を広げていける。そこに魅力を感じたことが、入社の決め手になりました。
組織とともにプロダクトを育てる
――入社後、「楽楽勤怠」の事業や組織はどのように変化していきましたか。
他社からの事業譲受などを経て事業が拡大し、当時10名ほどだった営業組織は、数年で130名規模へ急成長しました。以前は社内で「楽楽勤怠」の名前を聞く機会もそれほど多くなかったのですが、 IR資料や社内報などで取り上げられる機会が増えていきました。立ち上げ期から組織とともにプロダクトが育っていく過程を当事者として携わっていたので、事業の成長を実感できたことは非常に感慨深いです。
――組織が拡大する中で、仕事の進め方にも変化はありましたか。
組織が大きくなると、全員と直接コミュニケーションを取ることは難しくなります。そこで重要になったのが、個人の経験や頑張りに頼るのではなく、「誰が担当しても一定の成果が出る仕組み」をつくることでした。
その象徴的な取り組みが、他社からの事業譲受のタイミングで挑戦した営業手法の再構築です。当時は手探りでしたが、仮説検証を繰り返して短期間で提案手法を確立し、全国展開につなげることができました。
この経験は、その後「楽楽人事労務」の立ち上げで営業手法をゼロからつくる際にも生きています。
新規事業「楽楽人事労務」の立ち上げへ。正解のない0→1に挑む
――「楽楽勤怠」での経験は、その後の「楽楽人事労務」の立ち上げでどのように生きたのでしょうか。
「楽楽勤怠」では、リブランディングの際に、製品の強みを整理し、どのように提案していくかという営業手法をゼロからつくる経験をしました。その経験は、「楽楽人事労務」の立ち上げでも生きています。
「楽楽人事労務」は、プラスアルファ・コンサルティングが提供する「タレントパレット」をベースに、ラクスのお客さま向けのサービスとしてOEM提供する新しい取り組みです。立ち上げ当初は事業責任者と私の2人で準備を進め、その後、部署ができたタイミングで営業2人、カスタマーサクセス1人が加わり、5人でスタートしました。現在は15人ほどの組織になっています。
異動を決めたのは、これまでとは違う経験を積める機会だと感じたからです。「楽楽勤怠」に残る選択肢もありましたが、新しい事業をゼロから立ち上げる経験は、その先のキャリアを考えても生きてくると思いました。
――新規事業での経験を通して、ご自身の中でどのような変化がありましたか。
人との関わり方が大きく変わったと思います。
「楽楽勤怠」にいた頃は、社内で関わる相手はある程度限られていました。でも、新規事業では、分からないことがあっても社内のどこに答えがあるのか分からない。だからこそ、自分から関係部署に聞きに行く機会が増えました。
マーケティングやインサイドセールス、人事など、これまであまり関わることのなかった部署の人と話す機会も増えました。その中で、ただ依頼するのではなく、相手にどんな背景を伝えれば分かりやすいのか、何を準備してもらう必要があるのかまで考えるようになりました。相手の立場や、その後の仕事の進め方まで考えて情報を伝えることは、今も意識しています。

「今のやり方に固執しない」成長を加速させる変化とゴールの捉え方
――チームリーダーへの昇格や新規事業への異動など、キャリアの転機ではどのようなことを意識してきましたか。
まず、自分がどうなりたいかを早い段階から上司や事業責任者に伝えることです。自分はゴールが見えないと、何をすればいいのか分からなくなってしまうタイプなので、目指す方向を明確にすることは大切にしています。
実際、チームリーダーを目指したときも、自分の希望を伝えたうえで、「そのためには何ができるようになっている必要があるのか」を事業責任者とすり合わせてきました。目指す姿と今の自分とのギャップが分かれば、次に取り組むべきことも見えてきます。
新規事業への異動を決めたときも、目の前だけではなく、5年後、10年後にどんな経験をしていたいかを考えました。これまで経験していない事業の立ち上げに携わることが、その先のキャリアにもつながると考えて異動を選びました。
――新しいことへ挑戦する際、大切にしていることはありますか。
自身の長所だと思っているのは「変われる」ことです。「今の方法では足りない」と思ったら、躊躇なく自分のスタイルを更新することを意識しています。
チームリーダーになった当初は、自分が成果を出してきたやり方を基準にして、「これくらいできるでしょ」と考えてしまっていました。でも、メンバーからすれば、それが当たり前とは限りません。
そこで、すぐに答えを教えるのではなく、どこでつまずいているのかを考えて、本人が自分で動けるようにヒントを出す。そうやってコミュニケーションの取り方を変えていきました。周りの人がどうしているかを見たり、困ったときに上位者に相談したりしながら、自分のやり方を変えていくことは今も意識しています。
目の前の成果から、組織と事業を見る視点へ
――2026年にアシスタントマネージャー(AM)へと昇格しましたが、仕事への向き合い方に変化はありましたか。
一番大きいのは「視点の向き」が変わったことです。
今までは指針をどうメンバーに分かりやすく伝えて、チームとして成果を出すかという「上から下」の視点が中心でした。
AMになってからは、それだけではなく、「そもそもこの事業計画で目標を達成できるのか」「達成できないのであれば、何を変えるべきなのか」と、上流から考えて自分から提案することが求められるようになりました。
例えば、以前は営業の目標や事業計画が決まっていれば、「それに対して何をするか」を考えることが中心でした。今は、目標が達成できないと思った時点で、自分から原因を考えて、どうリカバリーするのかまで提案する必要があります。
また、上位者と話す中で、目の前の受注だけではなく、その先まで考えることも意識するようになりました。例えば短期的な成果を優先して受注する場合でも、今取れるかどうかだけではなく、それが1年後に見たときにメンバーにとってよい判断なのかまで考える。そうした視点は、以前より強くなったと思います。
――昇格を目指すにあたり、どのような経験や学びが役立ちましたか。
半年ほどかけて受けた昇格候補者向けの研修が、自分の考えを整理するきっかけになりました。
ロジカルシンキングやフレームワーク、マネジメントなどを学びながら、毎回レポートを書いていく研修だったのですが、頭で理解している「つもり」を、言葉にすることで思考の癖や課題が明確にできた機会でした。
自分の強みや弱みを言語化し向き合った経験は、AMになってからの組織づくりや意思決定にも大きく活きていると感じます。

一人ひとりの成長を、組織の成果に繋げる
――組織づくりで大切にしていることを教えてください。
メンバーそれぞれのキャリアを見据えて、仕事の任せ方を考えることです。
自分自身、上司とキャリアをすり合わせたことで成長できました。だからこそ今度は自分が「将来どうなりたいのか」を一緒に考え、その実現に必要な経験を積んでもらえるよう意識しています。
例えば、チームリーダーを目指しているのであれば、今は個人として成果を出すことが必要でも、その先を考えると別の経験も必要になります。目の前の業務だけを任せるのではなく、その人が目指すキャリアに合わせて、任せる仕事や伝えることを考えるようにしています。
――これから、どのような組織をつくっていきたいですか。
特定のハイパフォーマーに頼るのではなく、メンバー全員が成果を出せる「自律型組織」です。
自分も以前は、個人の成果に頼る部分があったのですが、それでは組織が大きくなったときにうまくいきません。誰か一人のやり方に依存するのではなく、誰が担当しても一定の成果を出せるように、営業の進め方や仕事のやり方を整えていきたいと思っています。
そうすることで、新しく入った人も早く仕事の進め方をつかめますし、組織としても安定して成果を出せるようになります。結果として、より大きな組織をつくっていけると思っています。
「この人だからできる」ではなく「誰もが再現性高く成果を出せる」仕組みと環境を整え、お互いの挑戦やキャリアを応援し合えるチームを作っていきたいです。
――最後に、今後チャレンジしたいことを教えてください。
まずは、現在携わっている「楽楽人事労務」を、ラクスの中で大きな事業にしていきたいです。また、今回経験したOEMという新しい取り組みを、今後ほかの事業を立ち上げるときにも生かせるようにしていきたいと思っています。
その先のキャリアとしては、事業責任者を目指しています。営業だけでなく、マーケティングやカスタマーサクセスなど事業全体への理解を深めながら、事業を任せてもらえるだけの経験を積んでいきたいです。そして、自分が携わる事業を成長させることで、会社と社会へより大きな価値を届けていきたいですね。

※所属・役職はインタビュー時点(2026年9月)のものです。