30店舗の成長に「紙」の管理が追いつかない状況
まずは、貴社の事業内容とバックオフィスの体制についてお聞かせください。
大河内:当社は現在、美容室とヘッドスパ専門店を合わせて約30拠点を運営しています。従業員は200名弱で、そのほとんどが正社員です。バックオフィス関連の業務は、本部に所属する3名で、総務・経理から各店舗の売上チェック、勤怠管理まで、あらゆる領域を担当しています。
新井:私は主に経理・総務全般を担当しています。「楽楽精算」の導入時は、社長が構築した初期設定をバトンとして受け取り、それをいかに実務として定着させ、安定稼働させるかというフェーズを中心に担いました。現在はクレジットカード連携の運用なども担当しています。
川中:私は各店舗の売上チェックや、交通費精算の承認、勤怠管理をメインで行っています。
システムの導入前は、具体的にどのような課題を抱えていたのでしょうか?
川中:交通費の申請は、以前はすべて紙ベースでした。スタッフが手書きで経路を記入し、各店舗から毎月郵送されてくるのですが、美容師は他店へのヘルプや外部講習会などで移動する機会が多く、届く書類の山をチェックするだけで膨大な時間を取られていました。
手書きなので字が読めなかったり、金額の書き間違いも日常茶飯事だったり……。それをひとつひとつ、こちらで乗換案内アプリを使って調べて修正する作業は、100名分以上の書類を毎月目視で確認しなければならず、とても過酷な作業でしたね。
新井:経費精算も同様です。店舗ごとにプリペイドカードを配布しているので、毎月店舗で購入した消耗品などのレシートを1ヶ月分とっておいてもらい、カードの使用履歴と突き合わせる作業が発生していました。どのレシートが足りないのか、どの店舗の経費なのかをすべて手作業で紐解くのに、かなり時間がかかっていたと思います。
伴走型のサポートで導入時のトラブルを乗り越えた
経費精算システムの導入に至った経緯を教えて下さい。
大河内:世の中的にDXが推奨され始めたタイミングで、「少ない人数で現場を支えるには、もうアナログでは無理だ」という危機感がありました。当時はシステムで何ができるかもよくわからないまま、まずはどんなシステムがあるのかを調べ始めた記憶があります。
さまざまなシステムを比較検討する中で、先に導入を検討していた会計ソフトとの連携が充実していたことから、「楽楽精算」の導入を決めました。
導入時の設定作業はいかがでしたか。
新井:正直、かなり大変でした(笑)。初期設定の3ヶ月間は社長が担当し、ラクスのサポート担当者と二人三脚で構築したのですが、いざ実務担当の私たちに引き継がれた時、中身がブラックボックス状態だったんです。どのマスタがどこに紐づいているのか分からず、会計ソフトとのデータ連携時にエラーが出ても、どこを修正すればいいか全く分かりませんでした。
大河内:クレジットカード会社、会計ソフトの会社、ラクスの3社が絡む中で、システム上の言葉の定義や項目名が微妙に異なり、問い合わせても「それは向こうの会社に聞いてください」と、たらい回しになりかけたこともありましたね。
その苦難をどう乗り越えられたのでしょうか?
新井:ラクスの専任サポートスタッフの存在が非常に大きかったです。電話での対応が非常に的確で、こちらの事情を深く理解してくれていました。ひどい時は毎日のように電話していましたが、根気強く伴走してくれました。
具体的にどのようなサポートが印象に残っていますか?
新井:Zoomによる画面共有サポートです。電話やメールだけでは伝わりにくい設定画面の複雑なエラーも、同じ画面を見ながら操作することで「あ、この項目の数字を一致させればいいんだ」と、ロジックが腹落ちしました。「楽楽精算」の定着までには1年ほどかかりましたが、その過程で私たちがシステムの仕組みを自ら学べたことが、今のスムーズな運用に繋がっていると感じています。
交通費精算関連業務は3分の1以下に工数削減
導入後、具体的にどのような効果を実感されていますか?
川中:交通費精算の工数は、体感で3分の1以下になりました。なかでも、システムが自動で経路を算出し、定期区間の費用を差し引いてくれる点が便利だと感じています。以前のように自分たちで調べ直す作業が不要になり、心理的なストレスが劇的に軽減されました。浮いた時間は、店舗の売上分析など、より重要な業務に充てられるようになりました。
新井:以前はなあなあにしていた締切日を厳格化できたのも大きな成果です。導入当初こそ猶予期間を設けましたが、現在は「期限を過ぎたら一切受け付けない」というルールを徹底しています。システムを導入することで、現場のスタッフにも「これが全社共通のルールです」という意識が浸透し、反発もありません。
クレジットカード連携の効果はいかがですか?
新井:パーチェシングカードを活用し、各店舗の光熱費や有線放送代などの支払いをすべて店舗別のカードに紐付けました。これを「楽楽精算」で自動で読み込み、そのまま会計ソフトへ連携しています。以前は各店舗の領収書を見て1枚ずつ手入力しており、手間がかかっていましたが、「楽楽精算」を活用することで、会計入力の手間は半分以下に削減されました。
※「楽楽精算」のクレジットカード連携
勤怠管理システムの導入時は「楽楽勤怠」を即決!紙の出勤簿チェックが不要に
2024年からは「楽楽勤怠」も導入されていますが、こちらの経緯を教えてください。
大河内:管理が複雑な美容室部門に先立ち、まずは営業時間が一定で運用がシンプルなドライヘッドスパ部門「王様の昼寝」で、出退勤の電子化を試験的に導入したのがきっかけです。
新井:すでに「楽楽精算」を導入していたので、同じシリーズで揃えたほうがスムーズだろうと、特に比較検討することなく導入を即決しました。「楽楽精算」導入時の手厚いサポート体制を知っていたので、何かあっても相談に乗ってもらえるという安心感も大きかったですね。
これまではどのように管理されていたのですか?
新井:手書きの出勤簿を各店舗からレターパックで本部に郵送してもらい、私たちが手動でチェックし、処理していました。郵送コストも、開封して集計する手間も膨大でした。
勤怠をシステム化したことで、何が変わりましたか?
新井:まず、郵送物がゼロになりました。スマホで打刻でき、GPS機能で勤務場所まで管理できるので、ガバナンスの観点でも安心です。また、中途採用が多く入社時期がバラバラなスタッフの有給休暇管理が、正確かつリアルタイムに把握できるようになりました。
川中:2つのシステムを併用しているメリットもあります。研修期間やヘルプ勤務の際、「楽楽勤怠」の出退勤データを確認しながら、「楽楽精算」で上がってきた交通費申請が正しいか、その裏付けとして活用しています。確認の精度とスピードが格段に上がりました。
トップダウンの決断と手厚いサポートがDX成功の鍵
製品への期待や、今後の活用について教えてください。
新井:まだまだ知らない機能がたくさんあると感じています。今は日々の業務に追われていますが、もっと機能を開拓していきたいですね。
川中:スタッフが申請を「一時保存」したまま忘れてしまうケースがあるので、保存したままだと本人に自動通知が行くようなリマインド機能がさらに充実すると、私たちの確認作業はもっと楽になると思います。
最後に、導入を検討されている方々へメッセージをお願いします。
大河内:トップダウンで進めるには勇気がいりますし、現場の経理担当から「やり方を変えたくない」と反発されることもあるかもしれません。しかし、そこを変えなければ未来はありません。設定代行を活用するのも一つの手ですし、何よりサポートがしっかりしているサービスを選ぶことが、後々の運用の鍵になると思います。
川中:現場の立場からすると、導入前と後では業務の質が全く違います。「設定が大変そう」という不安はあると思いますが、一度入れてしまえば本当に楽になります。悩んでいるなら、絶対に導入した方がいいです。
新井:初期設定は確かに大変である程度の時間がかかりますが、それを乗り越えれば業務効率が劇的に変わります。ラクスのサポートは本当に手厚いので、彼らを信じて伴走してもらうのが成功の秘訣だと思います。