経費精算から受発注、人事申請まで。バラバラな業務を「楽楽クラウド」で束ねる
独立系SIerとして、顧客システムの設計・開発、導入、保守・運用に至るまでの一貫したサービスを提供するアルバス株式会社。同社は「楽楽精算」「楽楽明細」「楽楽販売」「楽楽電子保存」の4つのサービスを活用し、経費精算をはじめとするバックオフィス業務の効率化と、現場を含めた全社的な定着を実現しています。
今回は、2013年の「楽楽精算」導入以来、10年以上にわたって「楽楽クラウド」の運用を主導してきた管理ブロック マネージャーの平栗様(以下、敬称略)に、導入の経緯と効果、そして自社ならではの活用の工夫について伺いました。
- 会社名
- アルバス株式会社
- 業種
- 情報通信業
- 従業員数
- 37名(2026年6月時点)
- 導入サービス
- 「楽楽精算」「楽楽明細」「楽楽販売」「楽楽電子保存」
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課題
- 経費精算がすべて紙前提で工程が多く、集計や会計ソフトへの入力にも手間がかかり、ほぼ毎日精算業務に追われていた
- 売上・案件管理をExcelおよびマクロで10年以上運用しており、ファイル破損や保守の属人化というリスクを抱えていた
- 受発注や人事系の申請をメールでやり取りしており、埋もれや見逃しが起きやすかった
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効果
- 「楽楽精算」導入で経費精算の作業量を体感で約3割削減。電子帳簿保存法対応にあわせ、紙の領収書提出そのものをゼロにできた
- 「楽楽販売」でExcelでの運用を刷新し、案件・要員情報の集計をボタン一つで実行。保守の属人化リスクを解消した
- 「楽楽精算」のワークフローで受発注・人事系の申請を一元化し、メール運用で起きていた見逃しを防止
| お話を伺った方 |
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月末月初は残業続き。紙が前提だった経理の現場
まずは、貴社の事業内容と平栗様のご担当について教えてください。
平栗:当社は情報システムにおけるコンサルティングや設計・開発、維持運用などを手掛ける会社であり、来年で創立60年を迎えます。私は管理ブロックのマネージャーとして経理を中心にバックオフィス全般を統括しており、「楽楽クラウド」各サービスの導入・運用管理も担当しています。
「楽楽精算」導入前、経費精算業務にはどのような課題がありましたか。
平栗:私が経理を担当するようになった2010年ごろは、すべて紙で経費精算業務を運用していました。社員が経費精算を申請する際、Excelの様式に精算内容を入力して印刷し、領収書を添付して所定の場所に提出してもらう。それを集計して振り込み、会計ソフトに手入力する…という流れです。振り込みも週次で行っていたので、ほぼ毎日のように経費精算に追われていた記憶があります。
特に負担が大きかったのは、集計を電卓で行い、会計ソフトへ二重に手入力していた点です。加えて、当時は客先に常駐する社員が多く、交通費や接待費の領収書も相当な量でした。提出のためにわざわざ帰社したり、マネージャーがまとめて回収して持ってきたりする必要があり、どうしても提出が遅れる社員も出てきます。承認も紙にハンコを押す運用だったため、「ハンコ待ち」で処理が止まってしまうこともありました。月次決算に間に合わせるために、月末月初は残業も多かったですね。
そうした状況のなかで、「楽楽精算」導入を検討されたきっかけは何だったのでしょうか。
平栗:一番は、業務の負担を減らしたいという思いでした。ちょうどクラウドの経費精算システムが広がり始めた時期でもあり、いくつかのサービスを比較検討したうえで、当時の上司と相談しながら改善を進めることにしました。実際に「楽楽精算」の運用を開始したのは2013年です。
「楽楽精算」の導入で場所を問わない申請・承認を実現
導入後、どのような効果がありましたか。
平栗:経費精算にまつわる作業量は、感覚値ではありますが3割ほど減ったと感じています。当時は経費精算だけでなく仕訳業務や振り込みまで一人で担っていたので、その負担が軽くなった実感は大きかったです。
現在は、電子帳簿保存法への対応にあわせて紙の領収書提出そのものを廃止しています。当社のように社員が客先や在宅など社外で働くことの多い会社では、領収書を出すためだけに出社したり郵送したりする手間がなくなった効果は非常に大きいです。場所を問わず申請・承認ができるので、「領収書待ちで処理が進められない」という遅延もなくなりました。
ほかに、現場から評価されている機能はありますか。
平栗:コーポレートカードとの連携機能です。特に管理職以上は会社から貸与されたカードを使う頻度が高いのですが、以前は立て替えや仮払いで対応していたため、申請忘れも起きがちでした。今は「楽楽精算」に利用データが取り込まれるので、申請を忘れることがありません。経費精算の頻度が高いメンバーほど、効果を実感していると思います。
ワークフローで受発注や人事の申請も一元化
経費精算以外にも「楽楽精算」を活用されているそうですね。
平栗:ワークフローのオプションを使って、受発注の申請や、住所変更・結婚に伴う各種届出といった人事系の申請も「楽楽精算」の中で運用しています。
以前はこうした申請をすべてメールでやり取りしていたのですが、メールだと埋もれてしまったり、見逃してしまったりすることがありました。特に受発注はお客様やパートナー企業に関わる重要な業務なので、確実に管理できる形にしたかったんです。
専用の受発注システムを導入する選択肢もありましたが、それなりに高額になります。当社はもともとExcelで管理する程度の運用規模だったので、そこまで本格的なシステムを入れる必要はありませんでした。その点、「楽楽精算」のワークフローは手軽に設定できて、ちょうど良い規模感だったので、何年も便利に使っています。
「楽楽明細」で紙の給与明細配布から解放
「楽楽明細」はどのような課題から導入されたのでしょうか。
平栗:もともとは、紙で配布していた給与明細を電子化したいというのがきっかけでした。導入前は給与明細を自社で印刷して社員に配布していたのですが、当時は今以上に客先に常駐する社員が多く、直属の上司にその配布をお願いする形を取っていたんです。ただ、上司と本人のタイミングがなかなか合わず、給与支給後に明細が渡るということも度々あったと記憶しています。
導入後、どのような変化がありましたか。
平栗:印刷や配布にかかる工数、印刷コストが減ったのはもちろんですが、一番大きかったのは、給与支給前に確実に明細を届けられるようになったことです。
「楽楽販売」「楽楽電子保存」で、ローカル管理から脱却
「楽楽販売」はどのような課題から導入されたのでしょうか。
平栗:当社では、売上に関わる案件の管理と、売上そのものの集計を、長年Excelとマクロで行っていました。各現場が入力したExcelを集めてマクロで集計する仕組みを10年以上使い続けていたのですが、年度末が近づくとファイルの容量が大きくなって壊れてしまったり、マクロの機能を追加したくても直せる人がいなかったりと、保守の負荷や属人化が課題になっていました。そこで乗り換えたのが「楽楽販売」です。
今は各現場の案件や要員の情報を「楽楽販売」に入力し、集計機能を使ってボタン一つで集計しています。全体の数字はCSVで出力してExcelでまとめていますが、その手前まではすべて「楽楽販売」で管理できるようになりました。まだ改善の余地はありますが、運用として回っています。
導入にあたって、試行錯誤された点はありましたか。
平栗:当初は受発注(お客様からの受注とパートナー企業への発注)も「楽楽販売」に入力し、現場でワークフローを回す想定で構築を進めました。実際に形にはしてみたのですが、現場はすでに「楽楽精算」のワークフローで受発注の申請を行っており、使い慣れたそちらのほうが入力しやすいという声が多かったんです。
そこで、現場への展開よりも、社内に残っているExcel管理を「楽楽販売」に置き換えることを優先する方針に転換しました。データ入力から注文書の発行まで管理側で完結させる形を整えるのが、当面のテーマです。
特徴的な使い方として、「楽楽販売」を社員研修にも活用されていると伺いました。
平栗:当社には中途で入社する20代のエンジニアが多く、前職ではテストや一部のプログラミングしか経験していない、というメンバーも少なくありません。一方で当社はお客様と接して要件を引き出し、設計する場面が多い会社です。そこで、要件を整理して業務フローをつくり、データベースを設計するという一連の流れを学ぶ研修の題材として「楽楽販売」を活用しています。ノーコードではありますが、要件定義から業務フロー作成、設計までの考え方はシステム開発と共通しているので、研修にとても向いているんです。
「楽楽販売」とほぼ同じ時期に、「楽楽電子保存」も導入されたそうですね。
平栗:はい、2024年に相次いで導入しました。「楽楽電子保存」のほうは、電子帳簿保存法へ対応するために、受領した電子データの保管先をファイルサーバーからクラウドへ移したかったことがきっかけです。電帳法が施行された当初は、様子を見ながら保管の規定やファイルのネーミングルールを決めて、ファイルサーバーに保管し台帳へ入力する運用を続けていたのですが、請求書などを電子で受け取る機会が増えるにつれて、保管にかかる工数も膨らんでいったんです。
「楽楽電子保存」の導入後は、AI-OCR機能がファイルを読み込んでほとんどの項目を自動入力してくれるので助かっています。取引先のなかには「楽楽明細」で請求書を送ってくる先も多く、そうした請求書は連携機能により自動的に「楽楽電子保存」にもアップロードされるので、便利ですね。
現場の納得感が、定着のいちばんの近道
複数のサービスをスムーズに導入・定着できている理由は何だとお考えですか。
平栗:当社には、「コストに見合った効果が得られるか」という観点で判断する文化があります。導入によって事務方や現場の工数が下がり、その分をお客様対応や本来注力すべき業務に充てられる——そうした見込みをきちんと説明できれば、経営層も理解してくれます。社長も「どんどんやれ」という姿勢なので、導入のハードルはそれほど高くありませんでした。
平栗:もう一つ大きいのは、現場の理解が得られていることです。当社は規模が小さいぶん、社長や他部門のマネージャーとも気軽にコミュニケーションが取れます。使う人の目線で設定を考え、必要なときはみんなで集まって決める、ということがしやすい環境です。実際、現場からは「使いづらい」といった反発はほとんどなく、ポジティブな意見が多いですね。
次に見据えるのは、注文書のやり取りの効率化
今後の活用の展望について教えてください。
平栗:「楽楽販売」で作成した注文書を「楽楽明細」経由でお客様に送り、返信機能で注文請書を受け取れるようにしたいと考えています。現在はExcelで作成した書類をPDFにしてメールに添付し、先方に紙で出力・押印して返送いただくという、双方に手間のかかる流れです。ここを「楽楽販売」と「楽楽明細」の連携で効率化できればと思っています。まだ手が回っていませんが、実現できれば大きく変わるはずです。
また、同じように「楽楽クラウド」を活用している他社の方々と、活用の知見を気軽に交換できるような場があると嬉しいですね。以前、他社の方から話を聞いてヒントになったことがあったので、機会があれば良いなと思います。
最後に、これから「楽楽クラウド」の導入を検討される企業へメッセージをお願いします。
平栗:システムは、導入すればすぐにすべてが楽になる魔法ではありません。運用できる状態まで持っていく最初の構築が、実は一番大変なところです。ただ、そこを乗り越えれば確実に業務は軽くなります。
特に一人で経理を回しているような中小企業ほど、クラウドを活用して作業負荷を減らす意味は大きいと思います。当社の場合も、実際に手を動かして構築するのは自分たちでしたが、サポートに相談すればすぐに必要な情報やヒントが得られたので、そこにはずいぶん助けられました。ぜひ、臆せず一歩を踏み出してみてください。