案件ごとの収支の“ブラックボックス”を解消。
「楽楽精算」「楽楽販売」の連携で実現したバックオフィスDX

神奈川県横浜市に本社を置く紘永工業株式会社は、消火設備や空調衛生設備の設計・施工・保守を専門とする企業です。同社は、組織拡大の中で、アナログな経費精算や、Excelに依存した不透明な収支管理という大きな壁に直面していました。「楽楽精算」の導入による紙での経費精算からの脱却、そして「楽楽販売」によるプロジェクト単位の収支可視化。さらにはAPI連携を活用したバックオフィスの工数削減。同社がいかにしてDXを推進していったのかを、経営推進室および総務部の皆様(以下、敬称略)から伺いました。

紘永工業株式会社様
会社名
紘永工業株式会社
業種
消火設備や空調衛生設備の設計、施工、保守・点検
従業員数
90名(グループ全体)
導入サービス
「楽楽精算」「楽楽販売」
  • 課題

    • プロジェクトごとに大量のExcelファイルが点在。決算まで正確な利益が見えない状態だった。
    • 仮払い精算がメインで、紙伝票のチェックやExcelへの手入力、前月残高の確認などに工数がかかっていた。
  • 効果

    • 「楽楽販売」による一元管理で全案件の利益状況を可視化。承認フローの段階で予算の妥当性を確認し、納得感を持って進行できる体制に。
    • 「楽楽精算」導入により仮払い精算を廃止し、立替精算へ移行。仕訳作成や振込登録の自動化で、工数とミスの不安を解消できた。
    • API連携により、プロジェクト番号が自動で同期。月20分程度の作業がゼロになった。
お話を伺った方
  • 経営推進室 主任 岩堀 様
  • 総務部 部長 麻生 様
  • 総務部  F.U. 様

紙による経費精算と不透明な収支管理が課題

まずは、御社の事業内容について教えてください。

岩堀:当社では主に、消火設備や空調衛生設備の設計、施工、そして保守点検を行っています。

麻生:横浜の本社のほかに、東京支店と、今年1月からは大阪にも営業所を構えました。全社員は約80名で、そのうち施工管理などの現場職が約50名、事務方や営業などの内勤が約30名という構成です。大阪にも現在、2名の施工管理担当が常駐しています。

システムの導入前、バックオフィスではどのような課題を抱えていたのでしょうか。

麻生:以前は、経費精算も請求書管理も、とにかく「紙」が中心でした。私が入社した当時は、経理担当が1人しかいない状態だったこともあり、アナログな手法でなんとか回している状況でした。

当時は、社員が30名程度と今より少なかったため、紙の伝票やExcelへの手入力でも、物理的には処理できていたんです。しかし、仮払い精算がメインだったため、前月の残高管理や、精算後の残金チェックに工数がかかっていましたし、ミスが発生しやすい環境だったと思います。

岩堀:収支管理については、プロジェクトごとにExcelファイルが大量に存在しており、管理会計の観点からは「利益がどこでどれだけ出ているのか」が全く見えない、いわばブラックボックスのような状態でした。

「楽楽精算」で仮払い精算の廃止とワークフローのデジタル化を実現

「楽楽精算」の導入に至った経緯を教えてください。

麻生:2018年当時、経理経験があり、システムを用いた環境の便利さを熟知していた社員がきっかけでした。複数のサービスを比較して、最終的に自社のニーズに最も合致した「楽楽精算」の導入に至ったのは、そうした経験に裏打ちされた判断があったからだと思います。

導入後の成果や、社内の反応はいかがでしたか。

紘永工業株式会社様

麻生:一番の成果は、煩雑だった仮払い精算を廃止し、立替精算へ移行できたことです。これにより、残高確認のミスや仕訳作成の手間が劇的に削減されました。

岩堀:中には、最初は新しいシステムに抵抗感を示す社員もいました。現場仕事がメインですから、PCやスマホでの操作に慣れるまでは時間がかかります。しかし、上長が承認フローに組み込まれることで、「システムを使わないと業務が進まない(精算されない)」という環境が自然と整い、今では当たり前のツールとして定着しています。

F.U.:今では経費精算だけでなく、社内の各種申請や届出を行うワークフロー機能も活用しています。また、クレジットカード連携機能も取り入れるなど、製品のアップデートに合わせて自社の業務フローも進化させています。

柔軟なカスタマイズ性が「楽楽販売」採用の決め手

続いて、「楽楽販売」を導入されたきっかけについて教えてください。

岩堀:以前から、決算の数字が出るまで具体的な収支が把握できないという課題がありました。それまでは現場担当者の裁量に任されている部分が大きく、予算が適切に組まれているか、あるいは赤字の兆候がないかをリアルタイムで把握する仕組みがなかったんです。

経営陣もそれを何とかしたいと考えていて、システムで解決できないかと相談を受けたことが導入のきっかけです。

数ある製品の中で、なぜ「楽楽販売」だったのでしょうか。

岩堀:すでに「楽楽精算」を利用していて信頼感があったことも大きいですが、最大の理由は「カスタマイズ性の高さ」です。他のパッケージシステムは機能が完成されすぎていて、現場の人間にとっては使わない項目が多く、ノイズになってしまう懸念がありました。その点、「楽楽販売」は自社のフローに合わせて項目を絞り込めるため、現場が迷わないシンプルな画面を作れると感じました。

1年がかりで「収支の見える化」を達成。請求漏れを防ぐ理想の体制へ

構築から運用開始までのプロセスについてお聞かせください。

岩堀:2025年1月頃から一部署ずつ順次導入していきました。 私が一人で構築を担当したのですが、最初の部署で運用が安定するまで半年弱、全体に広がるまでは約1年を要しました。特に、Excel時代のマクロや複雑な計算式をどう「楽楽販売」に落とし込むかには苦労した記憶があります。

複雑な設定作業をどう乗り越えたのでしょうか?

岩堀:ラクスのサポート体制が心強かったです。設備の施工や点検という事業性質上、プロジェクト番号があらゆるデータの基点になるのですが、自動採番のロジックを組むのが難しくて…。そんな時に、担当者の方が親身に寄り添い、一緒にロジックを作り上げてくれたんです。この手厚いサポートがなければ、現在の運用は形になっていなかったと思います。

導入により、どのような具体的な変化がありましたか?

岩堀:収支がリアルタイムで見えるようになったことで、社内での業務の進め方がより確実なものになりました。承認フローの段階で予算が適切かどうかを正しく把握した上で、納得感を持ってプロジェクトを進行できるようになったという変化が大きいです。

麻生:以前は一つひとつExcelファイルを開いて行っていた経理データとの突合作業も、今は「楽楽販売」上に作成した閲覧画面を見るだけで完結します。何より、客先への請求漏れが減った点が良かったです。出来高請求のため、先に原価が発生して請求を行うというフローになっているのですが、原価が発生しているのに請求が追いついていない案件が一目でわかるようになったため、忙しい現場担当者も請求タイミングを逃さなくなりました。

API連携でデータを自動登録。工数&ミスを削減

「楽楽精算」と「楽楽販売」の連携機能についても活用されているそうですね。

岩堀:はい。「楽楽販売」で取得したプロジェクト番号(工番)を、API連携を使って「楽楽精算」へ自動登録させています。

F.U.:経理側としてはこの機能が非常に便利だと感じています。以前は月に2回、新しく発生した工番のデータを手動でCSV出力して、「楽楽精算」にインポートしていました。1回10分程度の作業ですが、手作業ゆえに漏れが生じる不安もあったんです。

現在はその作業自体が消失し、工数削減と同時に、入力ミスという概念そのものがなくなりました。小さな削減に見えるかもしれませんが、積み重なれば大きな時間ですし、何より「データが常に最新である」という安心感があります。

「楽楽販売」から「楽楽精算」へのマスタデータの連携機能のイメージ 「楽楽販売」から「楽楽精算」へのマスタデータの連携機能のイメージ
参考:「楽楽販売」から「楽楽精算」へのマスタデータの連携機能

さらなる一元管理によるバックオフィスDXの完成を目指す

今後のシステム活用の展望について教えてください。

岩堀:将来的には、「楽楽精算」で精算された経費データも原価として「楽楽販売」に自動反映させたいですね。現在はまだ仕入先への発注データなどが中心ですが、あらゆるコストを一元管理することで、より精緻な収支管理を目指したいです。

これからシステム導入を検討される企業様へ、アドバイスをお願いします。

岩堀:導入初期は確かに設定などで大変な面もあります。しかし、ラクスのサポートは非常に親身ですし、「サクセスナビ」などのオンラインコンテンツも充実しています。一歩踏み出せば、必ず助けてくれる環境があります。まずは一度お話を聞いてみて、自社の理想をぶつけてみるのが良いと思います。

F.U.:アナログな紙管理から抜け出すのは勇気がいりますが、運用が始まってしまえば、以前の状態にはもう戻れないほど楽になります。思い切って導入してみることをおすすめします。

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