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オンプレミス型ERPからの経費精算システム入替事例

自社専用のERPから、クラウド標準の運用へ
-グループへの導入を牽引した業務変革における決断

中央日本土地建物グループ 様

中央日本土地建物グループは、都市開発や住宅、不動産ソリューション、資産運用など、計8つの事業を幅広く手掛ける総合不動産グループとして、グループ一体となった価値創造を推進しています。 同グループでは、従来から使用していたオンプレミス型ERPの経費精算機能のサービス終了を契機に、中央日本土地建物株式会社を始めとするグループ計7社への「楽楽精算」の導入プロジェクトを始動。グループ全体の経費精算業務の効率化とガバナンス強化の実現に向けてプロジェクトを推進した、経理部の内田様、及川様、事務・システム部の辻様、吉川様にお話を伺いました。

会社名 中央日本土地建物グループ
事業内容 都市開発事業、住宅事業、不動産ソリューション事業、資産運用事業 他
従業員数 1,362名(連結、2026年3月31日現在)
導入時期 2025年4月
URL https://www.chuo-nittochi.co.jp/
  • 課題

    • 従来使用していたオンプレミス型ERPの経費精算機能のサービス終了を機に、安定したサポートや保守運用の担保と、それによるガバナンス強化が急務であった。
    • 出張旅費規定やシステム運用が紙運用時の内容を踏襲しており、働き方や業務の変化に対応しておらず、ユーザビリティや法令対応の面で非効率が生じていた。
  • 決め手

    • 自社の業務フローをシステムに適合させる「Fit to Standard」と、高いユーザビリティを両立する豊富な機能群。
    • モバイルアプリの活用による、経費精算の完全テレワーク対応の実現性。
    • 継続的な保守運用サポートと、法令改正や業務変化に対応したベンダー側のアップデートの提供が受けられることに加え、自社で設定変更が可能な柔軟性。
  • 効果

    • 運用上一部残っていた、紙の回覧やグループ各社での二重チェック業務の廃止による、確認負荷の大幅削減。
    • グループ全体管理による強固なガバナンス担保と、各社の柔軟性の両立による業務最適化。

なぜ個社最適のERPから「クラウド標準の運用」へ方針を変えたのか

従来の経費精算業務においてどのような課題が生じており、新たなシステムの検討を始めたのでしょうか?

今回、経費精算業務の改革に踏み切った最初のきっかけは、当時使用していたオンプレミス型ERPの経費精算機能がサービス終了することでした。実際の終了時期は少し先でしたが、対象がグループ全体に及ぶことから、これを機に業務プロセスの見直しと最適化を図るべく、計画的に推進するために、このタイミングでのシステム入れ替えを決意しました。

これまでは、法令改正や働き方改革への対応にあたり、都度発生する改修コストや独自での検討に多大な労力がかかっていました。また、こうした対応の積み重ねは、システムの複雑化を招くだけでなく、規定順守のための手作業や紙の運用が残るといった、業務最適化ができない原因にもなっていました。

昨今はクラウド化が主流となり、テレワークをはじめとした柔軟な働き方を推奨する当社としても、こうした課題を抜本的に解消する必要がありました。そこで従来の「自社の業務に合うシステム、あるいは自社に合わせるためのカスタマイズ」を前提とする考え方を見直し、これとは逆の発想として、「Fit to Standard」をテーマにプロジェクトを発足しました。従来の運用をそのまま新しいシステムに乗せるのではなく、業務変革と併せてシステム検討を進めました。

要素が入り組むプロジェクトを牽引した「意思決定と共通認識」

業務変革を伴うシステム移行において、「楽楽精算」を選定された決め手は何だったのでしょうか?

システムの選定においては、過去の運用課題を踏まえつつ、将来的な変化にも適応できることや、継続的に安心して利用できること、さらに関連システムとのデータ連携を強化できる点を重視し、クラウド型経費精算システムを中心に比較検討しました。

最初は6社ほど見ていましたが、「Fit to Standard」の観点から、実績の多さ、UIや操作性、要件を実現するための柔軟性、コストメリットなどを総合的に評価し、「楽楽精算」が一番当社に合っていると感じました。ちなみに、ユーザビリティにおいては、以前から、「申請がわかりづらい、使いづらい」という申請者の声に加え、現場への定着という視点からも、重要視していました。「楽楽精算」は直感的に操作でき、「やり方が変わっても現場が迷わないだろう」と思えたことも選定理由の一つです。

プロジェクトをスムーズに進めるためにどのように取り組まれましたか?

一番意識したことは、明確なゴールを関係者間へ示すことです。本プロジェクトでは、ゴールを単なるシステム導入ではなく業務変革と位置付けたため、スピード感のある意思決定と関係者間の共通認識が不可欠でした。
各部門の要望に全て応じて個別最適なシステム構築や運用をしてしまうと、結果的に当初のゴールを見失って、元々と同じ課題に立ち戻ってしまいます。関係者が多いプロジェクトだからこそ、要件定義の段階から意思決定者自らが参画し、社内調整を主導しつつ、プロジェクトメンバーと共通のゴールに向かって取り組みました。

実際に、「社内規定の再定義」や「グループ全体の統制と各社の裁量とのバランス」など、多くの意思決定ポイントがありました。要所で迅速に決断し、チーム内や関係者へ業務を落とし込めたことが、停滞なく進められたポイントだったと思います。

グループ各社との調整においては、プロジェクト開始前から各社の経理担当者や問い合わせ窓口を通じて、あらかじめ既存の運用へのニーズを拾い上げていたことも奏功しました。業務プロセスや規定の変更による影響よりも、課題解決への共感が上回る状態を早期に醸成できたことで、社内外の理解を得やすくなりました。

一方で、課題もありました。
ひとつは、全社規模のシステム入替に伴い、主な事業会社に続けて、グループ6社分の環境を同時に設定しなければならなかったことです。決まったスケジュールの中での対応は大変でしたが、プロジェクトメンバーが各社の設定に深く関与したことに加え、ラクスさんが伴走してくださったことで進めることができました。
もうひとつは、今回の「楽楽精算」の導入が、同時に進行していた社内外のデータをセキュアに接続するプラットフォームサービスと連携する最初の案件だったことです。ラクスさん含め、複数のベンダーとの調整が必須だったので、マスタスケジュールの進行管理が非常に大変でした。どこか一つでも遅延が起これば、他の進行にも影響が出てしまうため、効率化起点でデータ連携の仕組みを一本化することに主軸をおき、ここでも最初に関係者全員で共通認識を持てたことが功を奏したと思います。ラクスさんにも、的確にタスクと優先順位付けをサポートいただき大変助かりました。

こうしたシステム設定の中で、私たちが実現したいことを理解し、他社さまの運用事例などを交えながら相談にのっていただき、時にはグループ各社間で今後のメンテナンスを考慮したご提案をいただけたことはとても心強かったです。

振り返るとこれらの積み重ねにより、無事スケジュール通りに「楽楽精算」の運用開始、さらには目的としていた業務変革を実現することができました。

「楽楽精算」導入の成果とデータ連携を軸にした今後のDX展望

社内定着に向けたアプローチと、導入後に実現した成果について教えてください。

社内定着に向けては、まず「利用者の使いづらさの解消を目的」としたシステム入替であることを丁寧に伝えることから始めました。その結果、理解と期待が醸成できたので、全社向けの説明会へも「システムが使いやすくなる」とポジティブに参加してもらい、スムーズに浸透させることができました。運用開始当初は多少の問い合わせがあったものの、申請時のアラート機能やわかりやすいUIなどのおかげで、今では安定的に運用できています。

導入の成果としては、システム導入と併せて従来の社内規定を最適化し、業務変革を実現できた点です。これにより、完全ペーパーレス化の実現と、複雑なルール順守のために行っていたグループ各社の二重チェック業務をなくすことができ、経理部としても大幅な工数削減につながりました。また、モバイルアプリの活用により、経費精算業務の完全テレワーク対応も実現することができました。

結果として、個社最適なERPから標準機能に業務を適合させる「Fit to Standard」へ方針を転換したことで、業務変革を実現するとともに、今後の業務変化にも対応できるグループ全体の安定性、保守性を高めることにつながりました。

今回のプロジェクトを振り返って、今後取り組まれたいこと、実現したいことはありますか?

従来は、自社の業務に合わせてシステムをカスタマイズする前提でしたが、今回、標準機能に業務を適合させる方針へ転換したことが大きな意思決定でした。私たちもこれまで、制度変更のたびに大規模な改修やコストが発生してきた経緯もあり、経理部としても継続的な改修コストを抑えたいという意識も強く持っていたことから、今回の業務変革を進める決断ができました。

また「楽楽精算」の導入は、同時に進めたデータ連携プラットフォームのプロジェクトから、各種データとの自動連携を行った最初の案件として、社内的にも好事例になりました。今後も経理領域や他のバックオフィス領域とのデータ連携を強固にし、業務最適化を図っていくことで、グループ全体のガバナンスや保守性の向上にもつなげていきたいです。

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