経費精算システムと会計システムの違いとは?機能や連携のメリットを解説
経費精算システムと会計システムは、それぞれ役割や対象業務が異なるシステムです。両システムを連携させることで、経費データを会計処理にスムーズに反映でき、入力作業の削減やミスの防止などの効果が期待できます。
本記事では、それぞれのシステムの概要や違い、連携させるメリットについて解説します。
この記事の目次
経費精算システムとは
経費精算システムとは、交通費や出張費などの経費申請から承認、精算までの一連の業務をデジタル化し、効率的に管理できるシステムです。
ここでは、経費精算システムの特徴や主な機能、メリットをみていきましょう。
特徴と主な機能
従来は紙の申請書やExcelで処理することが多かった経費精算ですが、近年はクラウド型のシステムを導入する企業が増えています。
申請内容の入力や承認フローをシステム上で行えるため、経理業務の効率化やミスの削減につながります。
主に搭載されているのは、次のような機能です。
- 申請・承認フローの自動化
- 領収書の電子保存
- スマートフォンで領収書を撮影・申請できる機能
- 外貨レート換算
このほか、会計ソフトと連携して仕訳データを自動作成できる機能を備えている場合もあり、経理業務の効率化をサポートします。
経費精算システムのメリット
経費精算システムを導入することで、申請や承認にかかる手間を減らし、業務を効率化できる点がメリットです。紙の申請書を回覧したり、手作業で内容を確認したりする必要がなくなるため、処理スピードの向上が期待できます。
また、入力ルールや勘定科目をあらかじめ設定しておくことで、入力ミスや不正申請の防止にもつながります。さらに、経費データを一元管理できるため、経費の使用状況を把握しやすくなり、コスト管理や迅速な経営判断にも役立つでしょう。
会計システムとは
会計システムとは、仕訳入力や帳簿作成、決算・税務申告までの会計業務を統合するシステムです。
特徴や基本的な機能についてみていきましょう。
特徴と主な機能
会計システムは、企業の経理業務を支える重要なシステムとして、多くの会社で導入されています。売上や仕入、経費などの取引データを入力すると、自動的に仕訳や帳簿を作成できるため、会計処理を効率的に行えることが特徴です。
近年はクラウド型の会計システムも普及しており、インターネットを通じてリアルタイムでデータを管理できます。
会計システムの主な機能は、次のとおりです。
- 仕訳帳・総勘定元帳の管理
- 試算表作成
- 決算書や財務諸表の自動生成
- 銀行口座やクレジットカードの明細を自動取得
このほか、税務申告に必要な資料の作成や、経営状況を把握するためのレポート機能を備えているものもあり、企業の財務管理を幅広くサポートします。
会計システムのメリット
会計システムでは、取引内容を入力することで自動的に帳簿が作成されるため、手作業での記帳に比べて作業効率が格段に向上します。
手作業で帳簿を作成する場合に比べてミスを削減でき、正確な会計データを管理できる点もメリットです。
また、試算表や財務レポートを自動で作成できるため、会社の収支状況や利益の推移を迅速に把握できます。
さらに、クラウド型のシステムであれば複数の担当者が同時にデータを確認できるため、経理業務の効率化だけでなく、経営判断のスピード向上にもつながるでしょう。
経費精算システムと会計システムの違い
経費精算システムと会計システムは、どちらも企業のお金に関する業務を管理するシステムですが、役割や対象業務が異なります。
主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | 経費精算システム | 会計システム |
|---|---|---|
| 主な目的や役割 | 従業員が立て替えた経費の申請・承認・精算を効率化する | 企業の財務状況を記録・管理し、会計処理を行う |
| 対象業務 | 交通費、出張費、接待費などの経費申請・精算業務 | 売上、仕入、経費などすべての会計取引の管理 |
多くの場合、経費精算システムで申請された経費データを会計システムに連携させることで、経理業務を効率的に進められる仕組みになっています。
経費精算システムと会計システムを連携するメリット
経費精算をExcelなどで管理している場合、会計入力での転記作業が発生して非効率的です。しかし、経費精算システムと会計システムを連携することで、入力の手間や二重登録などのミスを防止できます。
ここでは、システム連携のメリットをみていきましょう。
業務を効率化できる
経費精算システムと会計システムを連携すると、経費申請のデータをそのまま会計システムへ取り込めるため、経理担当者の作業負担を軽減できます。
従来は、申請内容を確認したうえで、会計ソフトに仕訳を手作業で入力する必要がありましたが、連携によって仕訳データを自動で作成でき、作業時間を大幅に短縮できるのがメリットです。
また、処理にかかる時間を短縮できるため、月次決算や経費管理のスピード向上にも役立ちます。
入力ミスを削減できる
システム連携によってデータを自動で取り込めるようになると、手入力による転記の手間や計算ミスを減らせることがメリットです。
経費精算の内容を会計システムへ再入力する場合、金額や勘定科目の入力ミスが発生する可能性があります。しかし、連携機能を利用すれば申請データをそのまま反映できるため、ヒューマンエラーの防止につながります。
また、あらかじめ勘定科目を設定しておくことで仕訳の自動化も可能になり、経理業務の正確性が向上するとともに、修正作業の手間も減らせるでしょう。
リアルタイムな経費管理ができる
経費精算システムと会計システムを連携すると、経費データがタイムリーに会計情報へ反映されるため、企業の支出状況をリアルタイムで把握しやすくなる点がメリットです。
経費の発生状況を早い段階で確認できるため、予算管理やコスト管理の精度向上にもつながります。また、経費の集計や分析を迅速に行えるようになり、経営判断に必要な情報を早めに得られる点もメリットです。
経費データの一元管理により、企業全体の財務状況をより正確に把握できるでしょう。
業務を標準化して属人化を防げる
システムの連携により、経費申請から会計処理までの業務フローを統一できるため、業務の標準化につながります。
手作業で処理している場合は、担当者ごとに作業方法が異なったり特定の担当者に業務が依存したりすることもあるでしょう。しかし、システム上で処理手順を統一すれば、誰が担当しても同じ方法で業務を進められます。その結果、業務の属人化を防げる点がメリットです。
担当者の変更や引き継ぎが発生した場合でも、業務をスムーズに継続できるでしょう。
経費精算システムと会計システムを連携する際の注意点
経費精算システムと会計システムの連携には多くのメリットがありますが、システムの導入費用や運用体制、業務フローの見直しなど、導入前に注意したいポイントもあります。
ここでは、システム連携を進める際の注意点を解説します。
導入や運用にコストが発生する
すでに会計システムを導入しており、追加で経費精算システムを入れる場合、導入の初期費用や運用にコストが発生する点に注意が必要です。
クラウド型サービスでは比較的低コストで導入できるケースもありますが、機能やユーザー数によって料金は変わります。
また、導入後もシステムの運用や管理に一定の時間や人材が必要になることもあるでしょう。そのため、導入前に費用対効果を検討し、自社の業務規模や目的に合ったシステムを選ぶことが大切です。
業務フローの構築が必要になる
システム連携を効果的に活用するためには、経費申請から会計処理までの業務フローの構築が必要です。
たとえば、誰が申請し、誰が承認するのか、またどのタイミングで会計システムへデータを連携するのかといった流れを明確にしておく必要があります。
既存の業務プロセスとシステムの機能が合わない場合は、業務フローの見直しが求められることもあるでしょう。導入前に運用ルールを整備しておくことで、スムーズな運用につながります。
勘定科目の事前設定が必要なケースがある
システム連携を行う際には、経費精算システムで使用する勘定科目をあらかじめ設定しておく必要があります。
たとえば、交通費や交際費などの申請項目と勘定科目を紐づけておくことで、会計システムへ仕訳データを自動で反映できます。事前設定が不十分だと、連携後に仕訳の修正作業が発生する可能性があるため、注意が必要です。
経費精算システムと会計システムを連携させる方法
経費精算システムと会計システム間でデータをやり取りする方式には、CSV連携・API連携・同一シリーズ連携など、複数の方法があります。
企業の利用環境やシステムの仕様によって適した連携方法は異なるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。
ここでは、代表的な連携方法について紹介します。
CSV連携
CSV連携とは、経費精算システムで作成した仕訳データをCSVファイルとして出力し、そのデータを会計システムに取り込む方法です。多くの会計ソフトでCSVインポート機能が用意されているため、比較的導入しやすい連携方法といえるでしょう。
システム同士が直接連携していなくても利用できる点が特徴です。ただし、ファイルの出力や取り込み作業は手動で行う必要があり、手入力と同様の手間がかかるほか、人的ミスが発生する可能性があります。
API連携
API連携は、システム同士を直接接続してデータを自動で連携する方法です。経費精算システムで承認されたデータを、会計システムへ自動的に反映できるため、手作業によるデータ移行が不要になります。
リアルタイムでデータを連携できるケースも多く、経費管理や会計処理をスムーズに進められる点がメリットです。
同一シリーズの連携
同じベンダーが提供するシリーズ製品を利用すれば、経費精算システムと会計システムを簡単に連携できます。同一シリーズのシステムは、あらかじめ連携機能が用意されていることが多く、設定を行うだけでデータ連携を開始できるケースもあります。
個別にシステム連携を開発する必要がなく、導入の手間を抑えやすい点が特徴です。
「楽楽精算」なら会計システムと連携して仕訳を自動化できる
経費精算システムと会計システムの連携を検討している方におすすめなのが、クラウド型経費精算システムの「楽楽精算」です。現在使用している会計ソフトの取込口に合わせて連携用CSVファイルの作成ができるため、多くの会計ソフトと連携できます。
「楽楽精算」を活用することで、これまで行ってきた会計ソフトへの仕訳の手入力を削減でき、業務効率が向上します。また、金額や取引内容の転記作業がなくなることで、ミスの削減にもつながるでしょう。
詳しくは、こちらをご確認ください。
まとめ
経費精算システムと会計システムを連携させることで、経費データを会計処理にスムーズに反映でき、入力作業の削減やミスの防止につながるなどのさまざまなメリットがあります。
既存の会計システムと連携する経費精算システムを導入する場合はコストがかかり、新たな業務フローの構築が必要になることもあります。しかし、適切なシステムを選べば、業務効率化などの効果が期待できるでしょう。
自社の業務内容や規模に適したシステムを活用することで、経理業務の効率化と管理体制の強化につながります。
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- 監修
- 安田 亮
1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。 大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。 連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。
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