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薬代の勘定科目は何を使う?経費にできる薬代や仕訳例を紹介

薬代の勘定科目は何を使う?経費にできる薬代や仕訳例を紹介
更新日:2026/6/26

オフィスの救急箱に備える常備薬や従業員向けの医薬品など、事業活動の中で薬代が発生することがあります。薬代を経費計上する際は、購入目的や利用対象を確認した上で、適切な勘定科目を選択しなければなりません。

本記事では、経費にできる薬代の範囲や使用できる勘定科目、ケース別の仕訳例、会計処理のポイントについて解説します。

関連記事:【2025年最新版】実務で使える勘定科目一覧と仕訳ミスがなくなる基本ルール

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薬代は経費にできる?

事業活動の中で購入した薬代は、使用目的によって経費として計上できる場合があります。ただし、すべての薬代が経費になるわけではなく、事業との関連性が認められることが前提です。

ここでは、薬代を経費にできるケースとできないケースについて解説します。

薬代を経費にできる場合

薬代は、事業運営や職場環境の維持に必要な支出であれば経費として計上できます。たとえば、従業員が利用する常備薬や救急箱の薬、来客や従業員の体調不良に備えて事務所に設置する市販薬などが該当します。

これらは業務環境の整備や従業員の健康管理を目的とした支出であるため、利用対象や管理方法に応じて、福利厚生費や消耗品費として処理されます。

ただし、経費として認められるためには、特定の個人ではなく事業全体のために使用されるものであることが必要です。

薬代を経費にできない場合

個人的な治療や健康管理を目的として購入した薬の代金は、原則として経費に計上できません。たとえば、事業主自身が私的に利用する風邪薬や持病の治療薬、特定の従業員の私的な治療や健康管理を目的として購入した医薬品などは、事業との直接的な関連性がないため、経費計上の対象外となる可能性があります。

また、個人事業主の場合は事業用と私用の区別が曖昧になりやすいため注意が必要です。事業に必要な支出であることを説明できるよう、購入目的を明確にしておきましょう。

薬代を経費に計上する場合の勘定科目

薬代は、購入の目的や利用対象によって勘定科目が異なります。会計処理の正確性を保つためには、適切な勘定科目を選択することが大切です。

ここでは、薬代の会計処理で使用される主な勘定科目を紹介します。

福利厚生費

福利厚生費とは、従業員の働きやすい環境づくりや健康維持、生活支援などを目的として企業が負担する費用のことです。一般的に、従業員が利用するための常備薬や救急箱の薬は、福利厚生費として処理します。

福利厚生費として認められるためには、特定の従業員だけでなく、全従業員が利用できる状態でなければなりません。たとえば、休憩室や事務所内に救急箱を設置し、誰でも利用できるようにしている場合は福利厚生費として計上できます。

また、福利厚生費として処理するためには、社会通念上妥当な範囲の支出であることも重要です。たとえば、風邪薬や胃腸薬、絆創膏などを備えた一般的な救急箱であれば、福利厚生費として処理しやすいでしょう。

一方で、個人の治療や健康管理を目的とした薬を福利厚生費として計上すると、税務上の経費として認められない可能性があります。購入目的や設置場所を明確にしておくと、事業との関連性を説明しやすいでしょう。

消耗品費

消耗品費とは、日常的に使用し、短期間で使い切るものや、少額の備品を購入した際に計上する勘定科目です。来客の急な体調不良に備えて事務所に常備する医薬品や衛生用品は、消耗品費として処理することもあります。

特に少額で継続的に購入する薬代については、事務用品などと同様に消耗品費として管理するケースも少なくありません。

たとえば、来客向けに受付や応接室に設置する常備薬のほか、マスクや消毒液などとあわせて購入する医薬品も、消耗品費として処理されることがあります。これらは日常的に使用されるものであり、比較的短期間で消費されるためです。また、購入金額が少額であることが多く、ほかの消耗品とまとめて管理しやすいという特徴があります。

どの勘定科目を使用するかは企業の会計方針によりますが、薬代の用途や利用実態に応じて適切に判断することが大切です。

給与・役員報酬

特定の従業員や役員だけのために薬代を会社が負担した場合は、個人利用の性質が強いため、福利厚生費ではなく給与や役員報酬として扱われる可能性があります。

たとえば、個人の治療目的で購入した薬代を会社が負担した場合、その従業員や役員に対する経済的利益の提供とみなされます。

給与や役員報酬として処理する場合、源泉所得税の取り扱いにも注意しなければなりません。福利厚生費との違いを正しく理解し、誰のための支出なのかを判断した上で適切な勘定科目を選択することが求められます。

【ケース別】薬代の仕訳例

薬代の会計処理は、購入目的や利用者によって仕訳方法が異なります。薬の用途や利用対象を確認した上で、適切な勘定科目を選択することが重要です。

ここでは、実際のケースごとに仕訳例を紹介します。

従業員用の常備薬を購入した場合

オフィスの救急箱に入れる常備薬を購入した場合は、福利厚生費として処理されることが一般的です。従業員全体が利用できる状態であることが前提となります。

従業員の常備薬として5,000円分の薬を現金で購入したときの仕訳は、以下のとおりです。

借方 貸方
福利厚生費 5,000 現金 5,000

このような支出は、従業員の健康管理や職場環境の整備を目的とした福利厚生の一環と考えられます。福利厚生費として処理するためには、救急箱などに保管し、従業員が広く利用できる状態にしておくことが重要です。

来客用の常備薬を購入した場合

来客が体調不良になった際に利用するため、受付や応接室に常備薬を設置する場合があります。事業に必要な費用として経費に計上でき、消耗品費として処理するのが一般的です。

来客用の常備薬を3,000円で購入した場合、以下のように仕訳します。

借方 貸方
消耗品費 3,000 現金 3,000

来客用の常備薬は、事務所内で使用する備品や消耗品のひとつとして扱われます。そのため、文房具や衛生用品などと同様に消耗品費として処理するケースが多くみられます。

購入した薬が事業運営に必要なものであることを説明できるよう、領収書や購入目的がわかる記録を保管しておくとよいでしょう。

特定の従業員向けに薬を購入した場合

従業員個人のために薬代を会社が負担した場合は、福利厚生費ではなく給与として処理することがあります。

急病になった従業員のために薬を2,000円で購入した場合の仕訳例は、以下のとおりです。

借方 貸方
給与 2,000 現金 2,000

役員の薬代を会社が負担した場合は、役員報酬として取り扱います。

薬代の会計処理をする際の注意点

薬代の仕訳では、使用目的に応じて適切な勘定科目を選ぶなど、いくつか注意したいポイントがあります。

会計処理の際の主な注意点を解説します。

使用目的に応じて適切な勘定科目を選ぶ

薬代を経費として計上する際は、購入した薬の使用目的や利用対象に応じて適切な勘定科目を選ぶことが重要です。同じ薬代であっても、購入した背景や利用実態によって税務上の取り扱いが変わる場合があります。そのため、「誰が利用するのか」「どのような目的で購入したのか」を確認した上で処理することが大切です。

たとえば、事業活動に必要な支出として購入した薬であっても、実際には特定の個人が利用するものであれば、会社の経費として認められないケースがあります。また、購入時は事業用として計上したものの、実際には私的利用が中心だった場合には、税務上の指摘を受ける可能性もあります。

薬代は金額が比較的小さいため、処理基準が曖昧になりがちですが、経費として計上する際は利用目的や利用者を明確にし、一貫した処理を行うことが重要です。

領収書やレシートを保管する

薬代を経費として認めてもらうためには、支出の事実や事業との関連性を証明できる資料を保管しておく必要があります。購入時に受け取った領収書やレシートには、購入日や金額、購入先などの情報が記載されているため、必ず保存しておきましょう。

また、常備薬として購入したのか、従業員向けに設置したのかなど、購入目的が分かるメモを残しておくと安心です。

特に薬代は私的利用との区別が難しい支出でもあるため、使用目的を明確にしておくことで、税務調査の際にも事業上必要な経費であることを説明しやすいでしょう。

仕訳のルールを明確にする

薬代は購入内容や利用方法によって複数の勘定科目が考えられるため、社内で統一した仕訳ルールを定めておくことが重要です。「従業員向けの常備薬は福利厚生費」「事務所の備品として管理する医薬品は消耗品費」といった基準をあらかじめ決めておけば、担当者ごとの判断のばらつきを防げます。

同じような支出を毎回異なる勘定科目で処理すると、会計データの比較や分析が難しくなるだけでなく、税務調査で説明を求められる可能性もあります。

経理マニュアルの整備や経費精算システムの活用などを通じて、継続的に一貫性のある運用を心がけましょう。

薬代をはじめとする勘定科目の仕訳を効率化できる「楽楽精算」

薬代は利用目的によって福利厚生費や消耗品費、給与など適切な勘定科目が異なるため、申請者や経理担当者が判断に迷うこともあるでしょう。このような場合におすすめなのが、経費精算システムの「楽楽精算」です。

「楽楽精算」では、経費申請時に用途の入力や勘定科目の制御ができるため、薬代の会計処理を効率化できます。

ここでは、「楽楽精算」が薬代の仕訳にどのように役立つのかを解説します。

判断基準の統一で入力ミスを防止できる

「楽楽精算」は、経費に関わる処理をまとめて効率化できるクラウド型の経費精算システムです。

「楽楽精算」では、あらかじめ勘定科目や申請ルールを設定できるため、申請者ごとの判断のばらつきを抑えられます。また、用途に応じた入力制御を行うことで、誤った勘定科目の選択や入力ミスを防止できます。経費処理のルールを標準化でき、経理業務の大幅な効率化を実現できるでしょう。

経理業務の効率化・ガバナンス強化につながる

「楽楽精算」には、申請内容に応じて仕訳データを自動作成する機能があり、手作業による仕訳入力の負担を軽減できます。薬代のように勘定科目の判断が必要な経費についても、ルールに基づいて処理を標準化できるため、経理業務の効率化につながります。

また、申請から承認までの履歴をシステム上で管理できるほか、チェック体制の強化にも役立つため、内部統制の向上も期待できます。経費精算業務の効率化とガバナンス強化を両立したい企業におすすめのシステムです。

まとめ

薬代は事業との関連性が認められる場合、経費として計上できます。従業員向けの常備薬であれば福利厚生費、事務所で使用する医薬品であれば消耗品費、特定の従業員や役員のために負担した場合は給与・役員報酬として扱うのが一般的です。

適切な会計処理を行うためには、使用目的や利用対象を明確にし、領収書やレシートを保管しておくことが大切です。また、社内で仕訳ルールを統一することで、処理のばらつき防止や経理業務の効率化にもつながるでしょう。

「楽楽精算」では、勘定科目や申請ルールを設定できるため、薬代をはじめとする経費処理の標準化に役立ちます。入力ミスの防止や承認・確認作業の負担軽減にもつながるため、経費精算業務を効率化したい場合は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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安田 亮
監修
安田 亮

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。 大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。 連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

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