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謝礼金の勘定科目は?支払う側・受け取る側の仕訳例や注意点

謝礼金の勘定科目は?支払う側・受け取る側の仕訳例や注意点
更新日:2026/5/14

事業で謝礼金を支払う際、どの勘定科目で仕訳すればよいか迷うこともあるでしょう。謝礼金は支出の目的や内容によって勘定科目が変わり、一般的には交際費や支払手数料などとして処理されます。

本記事では、謝礼金を経費計上する際に使用する主な勘定科目や仕訳例、処理する際の注意点について解説します。

関連記事:【2025年最新版】実務で使える勘定科目一覧と仕訳ミスがなくなる基本ルール

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謝礼金に使う勘定科目は?

謝礼金の勘定科目は、支払いの目的や内容によって異なります。特に明確なルールは定められていないため、謝礼金の性質を見極めて判断することが大切です。

ここでは、謝礼金に使う勘定科目について、基本的な考え方を解説します。

勘定科目は謝礼金の「性質」によって変わる

謝礼金を経費として支出する場合、その勘定科目の仕訳については謝礼金の「性質」によって異なります。

例えば、取引先に対する「お礼」としての意味が強いものであれば、その謝礼は「交際費」として処理することになるでしょう。

これに対し、外部から講師を招いて講習会を開いたような場合に、その講師に対して支払う謝礼についてはお礼よりも「報酬」としての意味合いが強いため、一般的に支払手数料として処理をすることになります。

謝礼金と報酬の違い

謝礼金と報酬は似た言葉ですが、意味合いには違いがあります。謝礼金は、必ずしも対価性が明確でない「お礼」や「感謝」の意味を含むことが多いのに対し、報酬は業務や役務の提供に対する対価として支払われるものです。そのため、報酬は契約に基づき金額や内容が明確であるケースが一般的です。

一方で、実務上は両者の区別が曖昧になることもあるため、実態としてどちらに該当するかを判断し、適切な勘定科目を選択することが求められます。

謝礼金を支払った場合に使う勘定科目と仕訳例

謝礼金を支払ったときの会計処理では、その目的や背景に応じて勘定科目を使い分けます。

ここでは、謝礼金を支払った場合に使う勘定科目について、具体的な場面をもとに仕訳例を紹介します。

感謝を伝える場合は「交際費」

交際費は、得意先や仕入先との関係を深める目的の接待や贈答などに用いられる勘定科目です。謝礼金を取引先や関係者への感謝の気持ちとして支払う場合は、「交際費」に該当します。

ただし、実質的に業務の対価とみなされる場合は交際費ではなく別の科目が適用されることもあるため、支払いの実態をよく確認する必要があります。また、交際費には損金算入の制限があるため、金額や対象にも注意が必要です。

取引先の会社から、新たに取引先になる可能性がある会社を紹介してもらい、お礼として現金5万円を支払った場合の仕訳は、以下のとおりです。

借方 貸方
交際費 50,000 現金 50,000

報酬の趣旨であれば「支払手数料」

講演や執筆など業務の対価として謝礼金を支払う場合、「支払手数料」として処理するのが一般的です。支払手数料は、取引において発生する手数料や費用、報酬などを仕訳するための勘定科目です。謝礼金も、報酬の趣旨であれば支払手数料で処理します。

なお、個人に対して報酬を支払う場合は源泉所得税の徴収が必要となるケースもあるため、注意が必要です。

外部から講師を招いてセミナーを開催し、報酬として現金3万円を支払った場合の仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方
支払手数料 30,000 現金 30,000

宣伝の一環であれば「広告宣伝費・販売促進費」

商品やサービスの認知向上を目的とした謝礼金は、「広告宣伝費」や「販売促進費」として処理します。

広告宣伝費は、不特定多数の人に商品やサービスを知ってもらうための費用であり、一般消費者へのアンケート協力の謝礼などが該当します。

販売促進費は、商品・サービスの売上や知名度の向上を目的に支出する費用です。商品モニターへの謝礼や試供品提供に伴う支出などは、この勘定科目で処理します。

イベントの来場者に実施するアンケートへの謝礼に使うグッズを制作し、代金の5万円を口座に振り込んだ場合、以下のように仕訳します。

借方 貸方
広告宣伝費 50,000 普通預金 50,000

謝礼を受け取った場合に使う勘定科目と仕訳例

謝礼金は支払う側だけでなく、受け取る側でも適切な勘定科目の選択が必要です。収入の性質によって処理方法が異なるため、自社の事業との関係性を基準に判断します。

ここでは、謝礼を受け取った場合に使う勘定科目と仕訳例を紹介します。

報酬として受け取る場合は「売上高」

売上高は、商品販売やサービス提供による収益を計上する勘定科目です。自社の本業に関連する業務の対価として謝礼金を受け取る場合は、売上高として計上します。

たとえば、講師業やコンサルティング業を営んでいる企業が講演料を受け取るケースが該当します。

企業から依頼を受けて社員研修を実施し、謝礼金として10万円を受け取った場合の仕訳は、以下のとおりです。

借方 貸方
現金 100,000 売上高 100,000

本業とは関係ない謝礼金は「雑収入」

本業とは直接関係のない一時的な謝礼金を受け取った場合は、「雑収入」として処理します。臨時の講演依頼やイベント協力のお礼などが該当します。

雑収入は本業以外の収益をまとめて処理する科目ですが、金額が大きい場合や継続的に発生する場合は、別科目で管理した方が適切なケースもあります。実態に応じて柔軟に判断することが大切です。

取引先に見込み客を紹介した謝礼として現金2万円を受け取った場合、以下のように仕訳します。

借方 貸方
現金 20,000 雑収入 20,000

謝礼金を勘定科目に仕訳する際の注意点

謝礼金の仕訳では、消費税の課税対象になるか、源泉徴収は必要かなど、チェックしたい項目があります。

ここでは、謝礼金の会計処理で注意したいポイントを解説します。

対価性がある場合は消費税がかかる

謝礼金であっても、実態として業務やサービスの提供に対する対価とみなされる場合には、消費税の課税対象となります。

消費税の課税対象となるのは、次の条件を満たす取引です。

  • 国内で行われる取引であること
  • 事業者が事業として実施していること
  • 対価を受け取って行われること
  • 資産の譲渡や貸付け、またはサービスの提供に該当すること

たとえば、講演料や原稿料、コンサルティングの謝礼などは、名称にかかわらず消費税の課税対象となる取引として扱われるのが一般的です。

一方で、単なる贈答や見舞金など、対価性が認められない場合は消費税の対象外となります。判断を誤ると申告ミスにつながるため、契約内容や支払目的を明確にし、課税・不課税の区分を正しく見極めることが大切です。

報酬としての謝礼は源泉徴収の対象になる

たとえ名目が「謝礼」であっても、実態として業務の対価にあたる支払いであり、個人に対する一定の報酬とみなされる場合は、源泉徴収の対象となります。名称ではなく実態で判断されるため、この点には十分注意しましょう。

源泉徴収が必要となる報酬の一例は、以下のとおりです。

  • 個人へ支払う講演料や執筆料
  • 個人で芸能プロダクションを営む人への出演料や関連費用
  • 弁護士や公認会計士、司法書士などの専門家に支払う報酬

源泉徴収が必要な場合、所得税および復興特別所得税を差し引いた金額を支払います。源泉徴収税額は支払額が100万円以下の部分は10.21%、100万円を超える部分については20.42%の税率で計算します。

「楽楽精算」なら謝礼金の仕訳を自動化できる

謝礼金は性質によって勘定科目が変わるため、実務では判断に迷いやすい支出のひとつです。クラウド型の経費精算システム「楽楽精算」を活用すれば、こうした謝礼金の科目判断を整理し、ルールに基づいた処理を行えるため、経理業務の効率化につながります。

「楽楽精算」の自動仕訳機能を使えば、申請時に選択された項目に応じて、自動で仕訳が完了します。申請者が入力時に選択した項目に応じて、あらかじめ設定された勘定科目へ自動的に変換されるため、経理担当者があとから仕訳を修正する手間がありません。

さらに、源泉所得税の計算が必要な支払いについても、管理項目を設定しておくことでデータの集計がしやすくなり、計算ミスの防止に役立ちます。

属人的になりがちな判断をシステム上のルールとして統一することで、会計処理のばらつきを防ぎ、組織全体としての透明性向上にもつながるでしょう。

>> 「楽楽精算」の自動仕訳・会計ソフト連携機能の詳細はこちら

まとめ

謝礼金は、支払う相手や目的によって適切な会計処理が異なります。一般的には交際費として処理されるケースが多いものの、業務の対価にあたる場合は支払手数料などで計上する必要があります。その際は、源泉徴収の要否も含めて慎重な判断が重要です。

また、謝礼金の経費精算をスムーズに行うためには、経費精算システムを導入するとより効率的です。「楽楽精算」であれば、自動仕訳機能により仕訳作業の工数を削減でき、経理業務を効率化できます。

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安田 亮
監修
安田 亮

1987年香川県生まれ、2008年公認会計士試験合格。 大手監査法人に勤務し、その後、東証一部上場企業に転職。 連結決算・連結納税・税務調査対応などを経験し、2018年に神戸市中央区で独立開業。

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