ビジネスメールの宛名の書き方|社内・社外の基本マナーと例文を解説

ビジネスメールの宛名の書き方|社内・社外の基本マナーと例文を解説

ビジネスメールの宛名は、社内・社外や相手の人数によって書き方のルールが異なります。正しい型を知らないまま送ってしまうと、相手に失礼な印象を与えることにもなりかねません。

この記事では、ビジネスメールの宛名の書き方を社内・社外別に例文つきで解説します。

この記事でわかること

  • 社外・社内別の宛名の基本の型と例文
  • 複数人・CCへの宛名の書き方
  • 御中・各位・様・殿・先生の使い分け
  • 宛名を間違えたときの対応方法

ビジネスメールの宛名の書き方を社内・社外別に例文つきで解説。複数人・連名・御中と各位の使い分け、二重敬語のNG例まで網羅します。

この記事の目次

    ビジネスメールの宛名の基本構成と書く順番

    宛名の書き方に迷ったときは、まず基本の構成要素と並べる順番を押さえておくと安心です。

    宛名の5つの構成要素(会社名・部署名・役職・氏名・敬称)

    ビジネスメールの宛名は、次の5つの要素で構成されています。

    • 会社名(社外の場合のみ)
    • 部署名
    • 役職
    • 氏名
    • 敬称(様・御中・各位など)

    この順番で並べるのが基本です。社内宛の場合は会社名を省略し、「部署名+役職+氏名+敬称」の形になります。

    社外と社内での書き方の違い(比較表)

    社外・社内で宛名の書き方は次のように異なります。

    構成要素 社外に送る場合 社内に送る場合
    会社名 必須(正式名称で記載) 不要
    部署名 記載する 記載する
    役職 記載する 記載する
    氏名 フルネームが望ましい 名字のみでも可
    敬称 様(専門職は「先生」) 様・さん(社内ルールによる)

    社外に送るビジネスメールの宛名の書き方【例文つき】

    続いて、社外に送るビジネスメールの宛名の書き方を例文つきでご紹介します。社内に送る場合に比べて、ルールが少し厳しくなる傾向にあります。

    相手が1人の場合

    「企業名+部署名+役職+氏名+敬称」が基本の型です。氏名はフルネームが望ましいものの、相手とよくやり取りしている場合は名字のみでも問題ないでしょう。

    例:株式会社〇〇 営業部 部長 斎藤二郎様/株式会社〇〇 営業部 斎藤二郎部長

    相手が複数人の場合

    社外へのメールでも5人程度の宛先であれば連名を使用し、順番は役職の高い順に並べます。連名の場合、フルネームではなく名字のみでも問題ないとされています。6名以上の大人数に送付する際は「各位」を使用しましょう。

    氏名を横に並べて書く場合

    例:株式会社〇〇 営業部 斎藤様、鈴木様、田中様

    氏名を縦に並べて書く場合

    例:株式会社〇〇 営業部
    斎藤様
    鈴木様
    田中様

    TO・CCで分けて書く場合

    主にやり取りする相手を「TO」、内容を共有したい相手を「CC」に入れて送ります。CCに入れた人も宛名から外さないようにしましょう。

    例:株式会社〇〇 営業部 斎藤様
    (CC:鈴木様、田中様)

    相手がグループ・組織の場合

    会社名のみに送る場合(御中・各位)

    宛先を特定の個人に指定せず、組織や団体に送付する場合は「御中」または「各位」を使います。

    例:〇〇株式会社御中/〇〇株式会社各位

    会社名+部署名に送る場合

    部署宛に送る場合は、会社名の後に部署名を続けます。

    例:〇〇株式会社 営業部御中/〇〇株式会社 営業部各位

    社内に送るビジネスメールの宛名の書き方【例文つき】

    続いて、社内に送るビジネスメールの宛名の書き方を例文つきでご紹介します。社外宛に比べると、やや簡易な宛名になるケースが多いでしょう。

    相手が1人の場合

    「部署名+役職+名字+様(さん)」の形が一般的です。「様(さん)」を省略し、「部署名+名字+役職」とする場合もあります。

    例:企画部 課長 斎藤様/企画部 斎藤部長

    部署名や役職が長くなる場合は、適宜改行して読みやすい形に整えましょう。

    相手が複数人の場合

    複数人の宛名を設定する場合は連名で全員の名前を記載し、順番は役職の高い順に並べることが大切です。3名程度までは縦に、4名以上になる場合は横に並べて記述するのがおすすめです。

    氏名を横に並べて書く場合

    例:企画部 斎藤部長、鈴木課長、田中様

    氏名を縦に並べて書く場合

    例:企画部
    斎藤部長
    鈴木課長
    田中様

    TO・CCで分けて書く場合

    社内メールでも、CCを使うことがあります。社外向けと同様、主にやり取りする「TO」の下にカッコをつけて宛名を書きましょう。

    例:企画部 斎藤部長
    (CC:鈴木課長、田中様)

    相手がグループ・組織の場合

    特定の部署や課の全員にメールを送付する際は、「各位」を使用します。「営業部各位」「関係各位」などのように表現します。

    なお、「御中」は組織・団体宛ての敬称のため、社内メールでは使用しません。

    送り先が2社以上にまたがる場合の宛名の書き方

    送り先が複数社にまたがるケースはそれほど多くありませんが、送る場合は次のように会社ごとにそれぞれの担当者名を記入します。

    株式会社〇〇 斎藤部長 △△株式会社 北村課長

    順番はクライアントと協力会社のような関係であればクライアントを先に記入し、並列の関係であれば業務により深く関わっている順にすると良いでしょう。

    複数会社の特定の部署に送りたいのであれば、「株式会社〇〇 企画事業部各位」のように特定の部署を指定したメールを会社別に分けて送るのが一般的です。

    複数社にまたがる場合の3つの記載パターン

    • クライアントと協力会社の関係:クライアントの担当者名を先に記載する
    • 並列の関係:業務によりかかわりの深い会社・担当者を先に記載する
    • 特定の部署宛てに複数社へ送る場合:「株式会社〇〇 企画事業部各位」のように会社ごとにメールを分けて送る

    二重敬語・敬称のNG例とOK例

    ビジネスメールの宛名でとくに間違えやすいのが、二重敬語や敬称の重複です。次の4つのポイントに注意しましょう。

    二重敬語にしない

    「〇〇部長」など、役職名は単体で敬称の役割を果たします。そのため役職名の後ろに「様」を付けると二重敬語になり、誤った用法となるので注意しましょう。一見丁寧なようにも見えるかもしれませんが、「斎藤部長様」「佐藤専務様」のように「様」を重ねるのは誤用です。

    加えて、複数の宛先を設定する際に使う「各位」も敬称となるため、「各位様」などのように「様」を付けずにそのまま送付しましょう。しかし「お客様各位」のみ例外として利用可能です。

    前述のとおり「役職名+様」は本来二重敬語となり誤用にあたりますが、手紙の宛名などにはあえて使うケースも多いため自社のルールに沿って利用すると良いでしょう。

    NG例 理由 OK例
    斎藤部長様 役職名も敬称のため二重敬語 斎藤部長/部長 斎藤様
    各位様 「各位」に敬称の意味を含む 各位
    株式会社〇〇御中 御中様 「御中」に様を重ねている 株式会社〇〇御中

    敬称を何度も使わない

    複数の敬称を1通のメールの中で使うことはできません。例えば「御中」は団体や組織に対して使用する敬称なので、「様」と併用すると意味が矛盾してしまいます。「株式会社〇〇御中」「株式会社〇〇 斎藤様」のように、どちらか一方の敬称を使用しましょう。

    氏名の後は「様」を使う(「殿」は避ける)

    宛名に記入する氏名の後には「様」を付けるのが一般的です。「殿」は自分と同格もしくは目下の相手に使う敬称なので、ビジネスでは避けることをおすすめします。

    連名でも「様」は省略しない

    2名以上の相手に連名でメールを送付する際も、省略せずに1人ずつ「様」を記入します。「株式会社〇〇 斎藤様、鈴木様」のような形が正式です。

    敬称の使い分け一覧表

    敬称 対象 使用例 注意点
    様 個人(社内・社外問わず) 田中様 もっとも汎用的で迷ったときはこれを使う
    御中 組織・団体宛て(個人名不明) 株式会社〇〇 営業部御中 様と併用しない(二重敬語)
    各位 複数名・全員向け 関係各位/営業部各位 各位に「様」の意味を含むため様は不要
    殿 目上・同格向けの通知文書など 〇〇殿 ビジネスメールでは様が無難
    先生 医師・弁護士・教授などの専門職 佐藤先生 先生自体が敬称のため様は不要

    会社名は正式名称で書く

    ビジネスメールの宛名では、相手の会社名を必ず正式名称で記載しましょう。「(株)」「(有)」のように略すのはNGです。

    会社名は、法人格を表す「株式会社」「有限会社」までが正式名称です。略式表記は相手に失礼な印象を与えるため注意しましょう。

    例:× 〇〇(株) → 〇 〇〇株式会社

    宛名は改行して読みやすく整える

    会社名・部署名・役職名などが長くなる場合は、読みやすい位置で適宜改行しましょう。1行にすべて詰め込むと、パッと見て誰宛かが伝わりにくくなります。

    例:株式会社〇〇
    営業部 部長
    斎藤二郎様

    TO・CC・BCCの使い分け

    メールの宛先には「TO」「CC」「BCC」の3種類があり、それぞれ意味と宛名の書き方が異なります。

    項目 用途 宛名の書き方 受信者に見えるか
    TO メインでやり取りする相手 通常どおり宛名を記載する 見える
    CC 情報共有のみで返信は必須でない相手 TOの宛名の下に「(CC:〇〇様)」と記載する 見える
    BCC 他の受信者に知らせずに共有したい相手 宛名には記載しない 見えない

    BCCに入れるつもりだった相手を誤ってCCに入れると、他の受信者全員にメールアドレスが見えてしまいます。送信前に必ず宛先の設定を確認しましょう。

    宛名を間違えたときの対応

    ビジネスメールの宛名で起こりやすいミスには次のようなものがあります。対応方法と併せて解説するので、送信前のチェックの際に参考にしてください。

    宛名(宛先名)の間違い

    宛先の会社名や氏名を間違って記載してしまうのは、よくあるミスのひとつです。相手が所属している企業名や所属部門を間違えてしまうケースや、相手の名前の漢字を変換ミスしてしまうケースなどが代表的です。所属先や名前の間違いは大変失礼にあたり、相手が不快感を覚える可能性が高いため、送信前に間違いがないかどうか慎重に確認することが大切です。

    ラクスが提供するメール共有・問い合わせ管理システム「メールディーラー」では、同じアドレス宛に送ったメールの本文と照合して、宛名が間違っている場合は送信前にアラートが出るようになっています。宛名ミスによる誤送信を防止したい方は以下より詳細をご確認ください。

    敬称の付け忘れ・種類の間違い

    敬称の付け忘れや敬称の種類を間違えてしまうというのも、起こりがちなミスといえます。敬称を付け忘れると呼び捨ての状態になってしまうため、忘れずに付けるようにしましょう。

    加えて、敬称の種類を間違えるケースもよくあります。「様」や「御中」、「役職名」など、宛先によって適切な敬称は異なるので、宛先にふさわしい敬称を使いましょう。

    宛名の書き忘れ

    宛名を書き忘れてしまうミスは、メールを受け取った相手が本当に自分宛のメールなのかわからずに混乱する原因になります。送信前に宛名を書き忘れていないかどうか必ずチェックして、誰に宛てたメールなのかをはっきりさせておくことが重要です。

    TO・CC・BCCの使い分けミス

    TO・CC・BCCの使い分けを間違えると、重大なセキュリティ事故につながるおそれがあります。特にBCCに指定しようと思っていたメールで間違えてCCを使用すると、関係者全員のメールアドレスをお互いに確認できてしまう状態になってしまいます。

    必ず適切なTO・CC・BCCが指定されているかどうかをチェックするようにしましょう。

    ミスに気がついたらすぐに対応する

    もし送信後になんらかのミスに気付いた場合、できるだけ迅速にお詫びのメールを送り謝罪の気持ちをあらわすことが大切です。仮にミスを起こした相手が取引先だった場合には、状況に応じて電話による謝罪を行うことも検討する必要があります。

    お詫びメールの例文

    宛名や敬称を間違えて送信してしまった場合は、気づいた時点ですぐにお詫びのメールを送りましょう。状況別の例文を紹介します。

    【敬称・宛名の誤り】
    件名:【お詫び】メール記載内容の誤りについて本文:先ほどお送りしたメールにて、貴社お名前の記載に誤りがございました。大変失礼いたしました。深くお詫び申し上げます。今後このようなことがないよう十分注意いたします。

    【宛先の会社名・氏名の誤り】
    件名:【お詫びとお願い】メール誤送信について本文:先ほどお送りしたメールは、本来別の担当者様宛てにお送りすべき内容を誤って貴社宛てに送信してしまいました。内容の破棄をお願いするとともに、深くお詫び申し上げます。

    【CC・BCC誤送信】
    件名:【お詫び】メール誤送信のご連絡本文:先ほど送信いたしましたメールにおいて、本来BCCで送付すべきところをCCで送信してしまいました。関係者の皆様にはご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。当該メールは削除いただきますようお願い申し上げます。今後は送信前の確認を徹底し、再発防止に努めます。

    社内ルールが異なる場合は柔軟に対応する

    一般的なビジネスメールでは今回ご紹介したようなルールに基づいて宛名を記載しますが、一部の企業ではルールが異なる場合もあります。例えば、「各位様」「斎藤課長様」「関係各位の皆さん」などの表現が良いとされている企業も一部には存在します。さらに役職名は記載せずに「氏名+さん」を使うようにルールが設定されている企業など、社内ルールはケースバイケースです。

    一般的なルール以外に特別な社内ルールがある場合は、社内ルールを優先するのが一般的ともいえます。しかし誤った敬称であっても社内ルールに則った方が良いかどうかは、あらかじめ社内の人にも確認しておくことをおすすめします。

    ビジネスメールの宛名に関するよくある質問

    そのほかにも、いくつかイレギュラーな宛名の書き方が存在します。宛名の書き方に困ったら、次のポイントを確認してみることをおすすめします。

    相手が専門職の場合はどう書けばいい?

    相手が弁護士や医師、教授などの専門職に該当するケースでは、「先生」などの敬称を使うことが多いといえます。「〇〇病院 佐藤先生」のような書き方が一般的です。

    同じ名字の人が複数いる場合はどうする?

    1通のメールの中に同じ名字の宛名が2名以上入る場合は、全員の氏名をフルネームで記述するとわかりやすくなります。例えば「斎藤一郎様、田中花子様、斎藤二郎様」のような形が良いでしょう。同じ名字の人だけをフルネームで記述するのではなく、全員の宛名をフルネームで記述するように注意しましょう。

    同じ役職の人が複数いる場合はどうする?

    同じ役職の方を複数名宛名に設定する場合は、業務に関係が深い相手を先に記載するのが一般的です。とはいえ「必ずこのような順番で表記しなければならない」という決まりはないため、状況に応じて柔軟に対応しましょう。

    相手の名前がわからない場合はどう書く?

    担当者の氏名がわからない状態でメールを送らなければならない場合は、「ご担当者」と記載するといいでしょう。「株式会社〇〇 総務部 ご担当者」のような形で送付すると、失礼にあたらずメールを送付できます。外部から問い合わせを行う際などは担当者の名前が不明な場合も多いので、この方法がよく使われます。

    宛名が書かれていないメールを受け取ったらどうする?

    相手から自分の氏名などの宛名が記載されていないメールを受け取るケースがありますが、この場合でも自分側からはルールを遵守したビジネスメールで返信することをおすすめします。

    しかし既に何度もメールで連絡を続けており、信頼関係が構築されていると判断できるケースでは「〇〇様」のみの宛名で社外の人にメールを送付することもあります。相手との関係性を判断しながら、適切な宛名を使用することが大切です。

    まとめ

    ビジネスメールの宛名は、社内・社外や相手の人数によって書き方が異なります。基本の型と例文を押さえておけば、迷わず適切な宛名を書けるようになります。

    二重敬語や敬称の重複、TO・CC・BCCの使い分けなど間違えやすいポイントを事前に確認し、万一間違えてしまった際は速やかにお詫びの連絡を行いましょう。

    場合によっては一般的なビジネスマナーとは異なる社内ルールが優先されることもあるので、自社で既に送られているメールを確認して柔軟に対応する必要があります。今回ご紹介した内容も参考にしながら、状況に応じた対応を心がけましょう。

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    記事執筆者紹介

    記事執筆者 大塚 陽生

    大塚 陽生

    株式会社ラクス ラクスクラウド企画部 オンラインプロモーション課

    広告代理店の営業&ウェブ広告の運用担当として6年間従事し、2019年4月ラクス入社。オンラインマーケティングチームに所属し広告運用や営業メールの運用を担当。メルラボでは、主に自身のメール配信実績をもとにした記事を作成。

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